2017年01月19日付

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知人の中学校教諭は、毎朝7時すぎには職場の学校にいるという。夜は大抵8時には帰宅するが、仕事を持ち帰ることも少なくない。長期休みに入ると疲れが噴き出て、寝込むこともあるという▼週に60時間以上働く小中学校の先生の割合が7~8割に上るとの調査結果を「連合総研」がまとめた。特に中学校では87%に達する。民間で週の労働時間が最も長い金融保険業の9%、医師の40%と比べても「際立って長い」と強調する▼レポートはさらに睡眠や食事、入浴などを差し引いた在宅での自由時間は2時間足らずとし、「家庭生活を楽しんだり、教養を高める時間が皆無」と指摘。「『専門職としての教師』は名ばかり」と厳しく警鐘を鳴らす▼長時間労働は心身から余裕を奪い、ストレスの要因になることは知られるところ。学校現場のこうした実態は社会との接点も減らし、定例会のたびに県教委から発表される教員の不祥事とも関係性があるのではと考えてしまう。何より超過勤務が教育の質の低下につながれば、被害を直接受けるのは子どもたちだ▼大手広告代理店の若手社員の例を挙げるまでもなく、長時間労働は学校だけの問題ではない。少子高齢化が一層進むこれからは、住民参加による支え合いの地域づくりの必要性も叫ばれる。健全な社会を維持するためにも、これまで以上に仕事と生活を両立できる職場環境が求められそうだ。

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