SUWAロケット燃焼実験が成功 20日に秋田で打ち上げ

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小型ロケットの打ち上げを通じてものづくり技術の高度化を図る「SUWA小型ロケットプロジェクト」は13日、諏訪東京理科大学(茅野市)でロケットエンジンの燃焼実験を行った。発射後の高度や到達するまでの時間のシミュレートなどに必要なデータを集めた。実験は成功し、20日に秋田県能代市での打ち上げ実施を正式に決めた。諏訪の技術力を結集したロケット製作に向け、第一歩を踏み出す。

プロジェクトで使うアメリカ製のロケットエンジンは納入が間に合わず、秋田大学が所有するエンジンを利用する。当初の予定より出力が4分の1に落ちるため、機体の軽量化が必要になり、素材の見直しや搭載するカメラを減らすなど新たな苦労も。ロケットは直径が6センチ(当初予定約10センチ)、長さは1.5メートル(同1.7メートル)、重さは2キロ前後(同5.5キロ)に設計を変更した。

新しいエンジンの大きさは直径3センチ、長さ90センチで液体燃料と固体燃料のハイブリッド型。実験ではエンジンを燃焼させ、上部のセンサーでロケットの推力を調べた。

固形燃料に化学反応を加えるための液体の酸化剤を充てんし、カウントダウンとともにスイッチを入れて点火。ごう音とともに実験設備の上部に取り付けられたエンジンの下方から約1メートルの火柱が地上に向かって勢い良く噴出した。「実験成功」。プロジェクトマネジャーで信州大学工学部の中山昇准教授(45)が宣言すると、集まった関係者約30人が拍手で喜び合った。

搭載するエンジンの噴射時間は当初の約半分となる4秒間。目標とする高度400メートルは下回る可能性もある。それでも中山准教授は「ロケット作りを一通り体験することが来年度以降の取り組みにつながる」と話した。

プロジェクトリーダーの高木大和さん(36)は「急な設計変更にもしっかり対応でき、20日の発射が決まった。『ロケットを打ち上げたい』というみんなの熱い思いが障害を乗り越えたのだと思う」と話していた。

プロジェクトは2020年までの計画。打ち上げと改良を繰り返す中で参画者の技術力の向上を図り、培ったノウハウを自社の製品開発に応用してもらうことで諏訪地方の製造業のレベルアップを図る取り組み。今回の打ち上げに向けてメンバーは18日夜に岡谷市を出発、19日朝から準備を行い、20日に発射する。

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