2017年01月20日付

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取材先で知人と話していて正月行事の話になった。相手は70代の男性。「確か『二十日正月』というのが以前にあったなあ」と。子ども時代でおぼろげながら、ついた豆餅を食べた記憶があるそうだ▼近隣の市町村史を開くと、正月の祝い納めの意味を持つ行事で、「仕事を休み、餅をついた」「供え物を下げて雑煮にした」などと紹介されている。詳しく知りたいと思い、周囲に聞いてみたが、残念ながらはっきり記憶のある人はいなかった。伝統行事が途絶えたり、形を変えていく例と言っていい▼正月恒例の「どんど焼き」も、そうした時代の波の中にある習俗なのだろう。今年の本紙の記事で見ると、同じどんど焼きでも開催日は「成人の日」を含む3連休中か、小正月の14、15日に分かれ、さらに日中の実施と夜に大別される▼小正月の行事という性格を考えれば、14日夜あたりが本来なのだろうが、いつでもどこでも簡単に火を燃やせる時勢ではなく、主役である子どもたちの日程的な問題もある。「成人の日」だった15日が休日でなくなり、小正月への意識が薄れたのも影響している▼雪舞う夜に顔をほてらせ、焼いた繭玉を食べた思い出は格別だ。昭和のど真ん中に生まれ育った小欄のおじさんとしては「どんど焼きは小正月の夜に」と主張したいけれど、時代を考えれば、それにこだわることもない。まずは続けていくことが大事なのだと思う。

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