アツモリソウ保護活動 松田・南信が支援

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上伊那農業高校など3者の生物多様性保全パートナーシップ協定締結式=県庁

絶滅危惧種アツモリソウ(ラン科)の美ケ原高原の個体群保全に乗り出した上伊那農業高校(南箕輪村)バイテク班の活動を、設備工事販売の松田・南信(長野市)が今後10年間、資金援助する。23日、生物多様性保全パートナーシップ協定を両者と県の3者が結んだ。アツモリソウは開花までに約10年かかるとされ、遺伝子解析技術も未確立。「息の長い持続的な活動」(県)を支えるため、同協定(計11件)の資金援助では期間が最長になる。

人工授粉など自生地の「域内保全」と、無菌培養増殖や遺伝子解析の「域外保全」の両面で同校が進める活動の資金の一部を2025年度まで継続支援する。今年度は無菌培養増殖の育苗用に、温度や湿度など自生地の環境を再現する大型インキュベーター(保育器)も寄贈する。

岩田昇社長は「自然保護では地道に活動する人たちが重要。可憐で、絶滅の恐れが高いアツモリソウの保全に援助できてうれしい」と語った。

バイテク班の西條雄真班長(2年)は「とてもやりがいのある研究。協定を結んだ皆さんでアツモリソウを戻せるように頑張りたい」、遺伝子チームの久保田栞莉さん(1年)は「(遺伝子解析は)時間がかかり機材も必要。活動の幅が広がる」と喜んだ。

アツモリソウは県レッドデータブックで絶滅の危険度が最も高いIAに分類され、美ケ原個体群で昨年確認されたのは3株にとどまる。県は、同校が美ケ原個体群の無菌培養増殖に着手したことを受け、増殖個体(苗や種子)の自生地への植え戻し(生育地回復)に関する「県の方針」の検討も始めている。

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