建設計画白紙に 富士見町境のメガソーラー

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富士見町境に都内の企業「レノバ」がメガソーラー施設を建設する計画について、土地を提供する予定の同町上蔦木区(名取正明区長)は計画推進を断念した。22日に上蔦木区集落センターで開いた区民総会で、計画を白紙に戻すことを承認し、施設の管理運営にあたる同社出資の合同会社「富士見ソーラー」との土地賃貸借予約契約を解消した。23日には名取区長が町に報告した。

上蔦木区や明治大の所有林約28ヘクタールに24メガワット級の大規模太陽光発電施設を建設する計画で、2013年7月にレノバが同区に持ちかけた。区内では「太陽光特別委員会」(吉川久委員長)を設置して計画推進を後押しし、15年3月には契約を結んだ。

同社は町の環境保全条例に基づき、水利権を持つ下流域の関係5地区で住民説明会を重ね、開発の許可に不可欠な同意の取り付けに努めた。だが、景観や水質の悪化、土砂災害を危惧する住民の強い反対運動が起き、昨年11月には3地区が相次いで建設への不同意を決議。事実上、開発が困難な状況になっていた。

区民総会では、吉川委員長が断念の方針を示し、出席した区民の同意を得た。レノバの木南陽介社長も出席し、あいさつした。

同区は、町内でも高齢化率が高く、小学校が休校になるなど人口減少が進む落合地区にある。所有林の将来的な維持管理、区の存続への不安も募る中で、同事業の土地賃貸収入を得て、若者の地元定着と移住者受け入れのための独自策に取り組む予定だった。

名取区長は、「少子高齢化の中で区が衰退する現状を鑑み、山の財産を有効活用して将来の若者のために残してやりたかった。こういう結果になりとても残念」とし、吉川委員長も、「近隣地区の同意をいただく難しさを痛感した。言葉にならない」と述べた。

木南社長は、長野日報社の取材に対し、「富士見は全国的にみても太陽光発電の適地だけに非常に残念」と答えた。

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