待ち遠しい“神の恋路” 諏訪湖の御神渡り

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薄暗い中、氷上に出て水温を調べる八剱神社関係者。沖合は鏡のようになり、岸沿いには打ち寄せられた氷の破片が広がっていた=26日朝、諏訪市豊田

全面結氷した諏訪湖で、御神渡り(御渡り)の判定をつかさどる八剱神社(諏訪市小和田)の関係者が熱のこもった監視を続けている。26日も前日と同じ氷点下10・9度の最低気温を観測。2日連続の強い冷え込みによって氷は厚みを増し、宮坂清宮司は「いい条件になってきた」と手応えを口にした。一方、この先は寒さが緩む見通しで、氏子総代には「次の寒波までに氷が持ちこたえてくれるか」と不安の声も入り交じる。“神様の恋路“は4季ぶりに現れるか―。観光関係者も熱い視線を送っている。

「鏡のようだ」。26日午前6時半すぎ、湖を見渡した宮坂英木大総代(72)は開口一番こう言い、白い息をはきながら顔をほころばせた。

諏訪湖はこれまで結氷・解氷を繰り返してきたが、25日になってようやく、神社関係者が待望していた氷点下10度以下の冷え込みが到来。26日朝の監視では、前日1・5センチだった約30メートル沖の氷厚が4センチまで成長していた。宮坂宮司は「ここにきて諏訪の冬らしい朝が迎えられている」と喜びを表現した。

ただ、25、26の両日が寒さの「底」で、長野地方気象台によると、向こう1週間は最高・最低気温ともに平年より高くなる見通しだ。祭典委員長の千田忠司さん(66)は「今年は寒暖の変動が大きい。寒さが長続きしなければ心配になる」と不安を口にし、「マイナス7~8度でいい。次のチャンスまで、それなりの冷え込みが続いてほしい」と強く願った。

御神渡りが出現すれば冬季観光の目玉になる。近年は恋愛成就の地、パワースポットとしても注目が高まり、拝観式のみならず、その前後にも大勢の見物客が訪れる。

諏訪市観光課によると、諏訪湖の結氷や御神渡りに関する問い合わせが1日5件程度あるといい、「ぜひ出現して氷脈ができるだけ長期間残ってほしい」。諏訪湖温泉旅館組合は「御神渡り効果で宿泊客が増えるかは不明だが、来訪者は増加し、諏訪の観光にとってプラスになることは間違いない」と吉報を待つ。

御神渡り出現の前提となる全面結氷には至ったが、亀裂の前兆となるような筋は確認されておらず、「10センチ以上はほしい」という氷の厚さもまだ不十分だ。「冷え込みがもうしばらく続いて氷が厚みを増し、再びマイナス10度がくれば変化が表れると思う」と宮坂宮司。「2月に拝観式を行った例もある。期待しながら監視を続けたい」と話した。

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