御神渡り「厳しい」 諏訪湖の結氷縮小

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御神渡り出現は「厳しい」として合同監視の休止を発表する神社関係者=30日

諏訪湖の御神渡り(御渡り)の判定と神事をつかさどる諏訪市小和田の八剱神社は30日朝、湖の合同監視を休止すると決めた。ここ数日の春陽気で結氷状況が後退している上、29日からの降雨によって氷の状態も悪化。4季ぶりの出現は「極めて厳しくなった」と判断した。監視役の総代らが個々に観察を続けていくが、宮坂清宮司は「春が近づいていると感じる。残念だが、きょうを一つの区切りにしたい」と述べた。

30日の最低気温は0・6度と氷点下にならず、危険と判断してこの日は氷上観察を控えた。合同監視は小寒の5日から始め、節分の2月3日までは続ける予定でいたが、宮坂宮司は「岸に張った氷もはがれ出してきている。雨が決定的になった」とした。

今冬の諏訪湖は結氷、解氷を繰り返していたが、氷点下10・9度まで気温が下がった25日に全面結氷し、御神渡り出現の条件が整った。ところが、27日からは一転して寒さが緩み、日中の気温は3月並みの10度前後まで上昇。結氷部は一気に縮小した。

今季の結果を記した注進状を諏訪大社に奉納する「注進奉告式」は、2月18日に行うことが決まっている。宮坂宮司は30日朝、御神渡りが出来ない「明けの海」として伝える方向で準備を進めていく考えを示した。

監視は、諏訪湖に近い渋崎地区の総代2人が中心となって行うのが習わしだ。「これから冷え込みがあっても(御渡りは)厳しいだろう」と藤森薫さん(61)。岩本敏雄さん(60)は「立春まで日はまだある。多少の期待をもって監視を続けたい」と諦めきれない様子だった。

緩んでいく氷と、自身の心情を重ね合わせたのは宮坂英木大総代(72)。「御渡り出現への気持ちはいまなお持っているが、残念ながら、その気持ちは次第に緩み始めている」と肩を落とした。

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