日本支えた工女の青春 岡谷蚕糸博物館

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製糸業を支えた工女の仕事と暮らしを紹介した収蔵品展「岡谷の工女さん」=岡谷蚕糸博物館

岡谷市の岡谷蚕糸博物館で2日から、収蔵品展「岡谷の工女さん―製糸業を支えた女性たちの仕事とくらし」が始まった。日本が明治から大正、昭和へと近代化を推し進めた時代に、輸出の第一品目だった生糸の生産を支えた製糸工女の仕事と暮らしぶりを知る数多くの資料を展示。同館では、製糸業全盛期の岡谷での工女たちの仕事や暮らしから、「働くことや学ぶことの意味を改めて考えるきっかけになれば」と話している。

展示では工女の仕事ぶりを理解するため、当時の製糸工場で一人の工女が一日の作業で使った繭3・4キロの実物を並べ、その繭から1・3キロの糸を取ったことを紹介。品質を調べるセリプレーン検査で使った機械や、輸出先の米国で作られた絹のストッキングの品質にも影響を与えたことがわかる実物も展示している。史料では工女の技術採点基準表などもある。

製糸工場で寄宿舎生活を送った工女たちの日常を知る資料として、当時の工場で記録された朝昼晩3食の献立表、食器などを紹介。工場での仕事や寄宿舎、始業前の体操やピクニックなど、当時の貴重な写真も多数展示している。生糸生産を支える働き手として、熟練の高い技術を身につけた工女が製糸工場にとって大切な存在だったことを示す勤続表彰の写真や表彰状、記念品として支給された裁縫箱や姫鏡台の実物もある。

同館では、今回の企画展について、「一つの時代を生きたあまたの工女さんに感謝と敬愛の念とともに捧げたい」としている。展示は5月22日まで。期間中、3月12日には「聞こう、語ろう、工女さんのこと」と題した公開講座を開くほか、工女の仕事を理解するための糸取り体験、学芸員にギャラリートークを計画している。詳細は同館(電話0266・23・3489)へ。

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