大村美術館で小杉さん作品展 トークショーも

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ユーモアたっぷりのトークで聴衆を引き付けた小杉小二郎さん(左)と大村智館長(右)=韮崎大村美術館

深みのある色彩で詩情豊かな絵画世界を生み出す、現代洋画家小杉小二郎さん=東京都=の展覧会「あそび心の世界」が、山梨県韮崎市の韮崎大村美術館で開かれている。東京の銀座百店会が発行するタウン誌「銀座百点」の表紙絵原画57点と、新聞の連載小説「発熱」の挿絵原画46点を中心に紹介。開催以来多くの人たちが訪れ、作家の多彩な「あそび心」に見入っている。3月5日まで。

同美術館は、一昨年ノーベル医学生理学賞を受賞した大村智さんが2007年、「優れた美術品は個人のものではなく人類全ての共有財産」と開館。翌年には女流作家を中心に収集した美術品1800点と共に韮崎市に寄贈した。

小杉さんは静物や風景を主題に岩彩の使用やガラス絵、オブジェ、陶芸作品など多様な表現方法も試みている。諏訪市美術館が中央画壇で活躍する洋画家10人の作品を、10年にわたって紹介した「世界展」の1人で、諏訪地方でもファンが多い。

「あそび心の世界」は、小杉さんと大村さんが長年にわたり親交が深く、同館が挿絵の原画を所蔵していたことなどから企画。ユニークな表情の「獅子舞」の表紙絵、そば店の「暖簾」を描いた挿絵などを展示。鑑賞した画家は「表紙絵にひらめきを、挿絵にすごい丁寧さを見る」と感想を寄せた。

14日には小杉さんと大村さんのトークショーを開催。「挿絵は日本、フランス、機内でも描き、表紙絵は楽しくてしょうがなかった」、「学会出席の折には美術館巡りも日程に組み入れ、スケッチも楽しむ」などと、足跡や制作について互いに引き出しながら語り合った。ノーベル賞受賞の電話は小杉さんらと食事中のことで、「大変驚いた」ことも披露した。

この日は「世界展」を開いた洋画家の池口史子さん、佐藤泰生さんらも来館した。

小杉さんは1944年生まれ。父は東洋美術史の研究者小杉一雄、祖父は洋画家の小杉放庵、叔父は工業デザイナーの小杉二郎。中川一政の作品に出合ったことで画家を志し、26歳のとき渡仏。以来30年余フランスに、現在は東京を拠点に制作、数々の賞を受けている。

開館は午前10時~午後5時。水曜日休館。問い合わせは同館(電話0551・23・7775)へ。

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