藤森さん天文功労賞 太陽活動60年以上観測

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太陽活動を60年以上の長期にわたり観測している功績で、アマチュア天文家の藤森賢一さん(82)=諏訪市小和田=が、日本天文学会から2016年度の天文功労賞(長期部門)を受ける。自宅屋上の天文ドームで、太陽活動の指標となる太陽黒点の相対数を63年間調べており、「長年やってきて受賞でき光栄に思う」と喜びを話す。

藤森さんは、日本天文学会と東亜天文学会の会員。高校生だった1953年に太陽黒点の観測を始めた。当時の東亜天文学会の山本一清京都大学教授から「諏訪は天気がいいので観測してみないか」と勧められ、直径8センチのレンズで望遠鏡を自作し、山本さんから観測の細かい指導を受けた。家業の農業に従事しながら「日記を書くつもりで観測していた」という。

「同じ人が同じ方法で続けることが 大切なこと」だと後に購入した 望遠鏡のレンズも同サイズ。半世紀以上、同一機材と同一 手法の観測データを蓄積 してきたことが極めて重要と評価され、研究者の論文な どに重要データとして採用 されている。黒点総数を決定するベルギーの王立天文台など国内外の天文台に毎月観測値を報告する。

観測は太陽の像を記録用紙に投影させ、黒点の位置を記録する。太陽活動の周期は11年ごとで、現在は活動が弱い極小期にあり黒点数が少ないため観測時間は20分ほど。70年前後は20世紀最大の太陽活動期とされ、観測が終わるまで2、3時間かかったという。

藤森さんは「太陽は今までの活動に比べると、半分の活動状況。次がどうなるか興味がある。周期は同じではなく、太陽は規則正しく見えても不規則な星。体の調子が続くまで、観測し続けたい」と意欲をみせる。

また、太陽のフレア観測、プロミネンス(紅炎)なども長期観測。98年には東亜天文学会から学術研究奨励賞を受賞した。80年は日本天文学会の内地留学で東京天文台に1年間滞在。守山史生教授に師事し、データをまとめて出版、プロミネンス観測は論文発表した。太陽観測権威の米国ウィルソン山天文台のハワード博士から「とても素晴らしい」との称賛の手紙があり「とびあがって喜んだ」ことも思い出深い。

1月の日本天文学会代議員総会で授賞が決定。授賞式は3月17日、九州大学(福岡市)での同学会春期年会で行われる。

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