2017年02月19日付

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バブル絶頂期を象徴するような事業だった。四半世紀前の「ふるさと創生」事業である。国が各自治体に1億円を配った。使い道に口は出しません、地域の活性化につながるよう自ら考えてくださいというわけだ。それぞれに知恵を絞り、使い道が注目された▼箱物の建設や温泉の掘削、基金に積み立てた自治体もある。四大関所の一つを抱える木曽福島町(現木曽町)では、どでかい関所門のモニュメントを造った。「関所のまち」をアピールするアイデアだったけれど、使い道としては「もったいない」との声もあった。熱い議論が交わされたことを思い出す▼頻繁に耳にし、つい気軽に使ってしまう「活性化」。辞書を引くと、「沈滞していた機能が活発に働くようになること」。商店街ならば、商店の客が増える、商店の数が増える、大型店ができる…言葉から思い描く姿は人によって違うだろう。そこを一致させずに「活性化」の掛け声だけで事業を進めると、大きく評価が割れる元になる▼いまは「地方創生」が花盛りだ。創生とは「新たに作り出すこと」。地方の力強い姿が浮かぶけれど、具体的な説明は難しい。地方の振興や活性化と言っても、そもそも振興や活性化の意味があいまいだ▼自治体で来年度予算案の発表が始まり、地方創生をうたった事業も盛り込まれている。議会はイメージに流されず、中身をしっかりとチェックしてほしい。

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