伊那市 「ふるさと納税」本格活用

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伊那市は、「ふるさと納税」の寄付金を活用した取り組みを本格化させる。2017年度一般会計当初予算案で、市が重点とする子育て支援や教育、二酸化炭素(CO2)排出抑制などに関する施策で、寄付者の意向に沿う事業に計5億8345万円を充当。第3子以降の保育料の無料化をはじめ、小中学校へのICT(情報通信技術)機器の整備、化石燃料に代わる木質バイオマスの普及促進などを図る。

市は15年度に全国8位の25億円8000万円の寄付を受けたほか、16年度は最終的に70億円程度の寄付を見込む。寄付金はいったん「ふるさと応援基金」に積み立てた上で、返礼品などの経費を差し引いた分を活用する。実質半額ほどになるが、貴重な財源として慎重に使い道を検討してきた。

この結果、(1)これまでやりたくてもできなかった事業(2)寄付者の気持ちに沿うと思われる事業(3)伊那市を全国に発信できる事業―を中心に寄付金を活用する方針を決定。子育て分野に2億1500万円、教育分野に8600万円、医療・福祉分野に8900万円、低炭素社会の実現分野に1億3590万円などを振り向けた。

市子育て支援課によると、保育料についてはこれまで、国の基準に基づき、2人以上同時に通園する場合、2人目を半額、3人目以降を無料にしていた。17年度からは、同時に通園していなくても独自に3子以降を無料にする。対象者は約270人の見込みで、軽減される保育料約3245万円分にふるさと納税寄付金を充てる。

17年度はこのほか、保育園の遊具購入、小中学校への電子黒板や遠隔授業用の機器の整備、西箕輪に整備される診療所への補助、防犯灯や公共施設の照明機器のLED(発光ダイオード)化、ペレットストーブ・ボイラーの設置補助、みはらしの湯へのペレットボイラー設置、温泉施設入浴料の値下げなどに寄付金を活用する。

同市への寄付は返礼品の家電製品が人気で大幅増加。一方で、制度的に不透明な部分もあることから、使い道については今後も慎重に検討していく方針だ。白鳥孝市長は「今まで手が付けづらかった事業が一気に動き出すことができ、大変ありがたい。国の動向を見ながら、制度があるうちはしっかり対応していく」と述べた。

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