小型家電回収 金属価格低迷で苦戦

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使われなくなったパソコンや携帯電話などに含まれる貴金属やレアメタル(希少金属)の再資源化を目指す小型家電リサイクル法が2013年4月に施行され、まもなく4年になる。全国の市町村などで回収が始まり再資源化の仕組みが定着しつつあるが、金属類の価格低迷により小型家電の売却益は大幅に減少し、採算面で赤字になる自治体も。駒ケ根市も「赤字目前」となっており、「事業継続の検討が必要になるかもしれない」と懸念している。

14年4月から無料回収を始めた駒ケ根市は、毎週土、日曜日に同市町四区の大田切リサイクルステーションで受け入れている。回収した小型家電は地元の国認定事業者を経て、富山県滑川市の業者が破砕処理。金属などが回収されている。

市環境課によると、年間20トンの当初回収見込みに対し、初年度の14年度は約35.3トンを回収。昨年度は約21.6トンに減ったが今年度は1月末現在で22.5トンに増え、いずれも当初見込みを上回っている。同市は小型家電の大きさを制限していないことから、ファンヒーターや電子レンジ、炊飯器、掃除機なども多く持ち込まれているという。

回収量が一定量を維持している一方、金属価格の下落に伴い、収集運搬費や処理料を差し引いた小型家電の売却価格は当初の1キロ当たり6円から1.5円に。現在はわずかに売却益が出ているが、同課は「このまま下落が続けば、赤字になる可能性もある」とする。

担当者は「制度が市民に浸透してきているほか、資源の国内循環を進める観点から必要な制度」とするが、「採算が赤字になれば市費を充てることになる」と指摘。「事業継続には赤字分の補てんなど、施策を推進する国にも対策を検討してほしい」としている。

一方、伊那市は15年10月から回収を開始。市役所や市総合支所、支所など計10カ所に回収ボックスを設置しているほか、16年7月からは宅配便による回収も始めた。

回収量は15年度が約1.2トン、16年度は12月までに約1.7トン。同市は回収した小型家電の売却は行っておらず、そのまま業者に引き取ってもらうため、金属価格低迷の影響はないとしている。

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