「中尾歌舞伎」が活動休止 春季公演は中止

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昨年の中尾歌舞伎の春季公演。今年は活動休止により中止になる

伊那市長谷の市無形民俗文化財「中尾歌舞伎」を行う中尾歌舞伎保存会(西村寿会長)は会員数の減少により当面の間、活動を休止する。中尾座で4月29日に予定していた春季公演は中止に。保存会は2月28日夜に長谷総合支所で開いた長谷地域協議会に書面で活動休止を通知した。

中尾歌舞伎は江戸時代の明和4(1767)年ごろ、旅芸人が上中尾の山の神を祭った神社に歌舞伎を奉納したのが起源とされる。第2次世界大戦で一時途絶えたが、1986(昭和61)年に地元の青年たちが復活させた。春と秋に中尾座で定期公演を開いてきた。

保存会は長谷の住民有志を中心に活動してきたが、少子高齢化により担い手の確保に常に苦労してきた。公演は入場無料のため運営費は手弁当になり、会員個人の負担の大きさも課題だった。

通知書面では「諸事情により継続が困難になり、当面の間活動を中止する。一旦歩みを止め、休息を取りたい。休止期間は現在未定。必ず力を蓄えた会員が立て直す」と記され、明確な理由は示さなかった。

協議会では「一度やめると復活するにはエネルギーが要る」「復活するには相当なリーダーシップがある人がいないとできない」「行政、協議会で聞き取り調査をしたらどうか」「存続に向けて支援できないか」などの意見が出た。

西村会長は取材に「休止の一番の理由は会員数の激減。役者が少なく、存続も難しい。再度立ち上げる道をこれから模索していく」と残念そうに話した。

市教育委員会長谷教育振興係は保存会に聞き取り調査し、存続の可能性を探る。

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