南アのライチョウ守れ サポーター養成講座

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伊那市役所で開かれた南アルプスライチョウサポーター養成講座

南アルプスに生息する国特別天然記念物ライチョウの保全に協力する「南アルプスライチョウサポーター」の養成講座が4日、伊那市役所で開かれた。南信地方を中心に約120人が受講。講演を通して、絶滅が危ぐされるライチョウの生態や南ア北岳などで実施している保護対策について学んだ。

長野、山梨、静岡各県の南アルプスユネスコエコパークを構成する10市町村でつくる南アルプス自然環境保全活用連携協議会などが主催した。サポーター制度は、同エコパークのシンボルで、絶滅の恐れがあるライチョウの生息状況を継続的に調査する目的で創設した。サポーターから南ア登山時にライチョウの目撃情報を提供してもらい、保全活動に活用していく。

ライチョウの生態と保護対策について講演した環境省長野自然環境事務所自然保護官の福田真さんは「(近年)急激に個体数が減っている」と懸念。原因として、キツネやテンなど以前は高山帯で見られなかった動物が捕食している可能性が高いとし、「登山者が捨てたごみを求めて高山帯に来たのではないか」と推測した。

北岳で実施している保護対策として、ライチョウの生息域に設置したケージでの飼育を紹介。ライチョウは卵からかえってから1カ月間が最も生存率が低いため、6月にふ化したひなのいる親子をケージで育てて捕食動物に襲われるのを防ぐ。昨年はひな20羽を保護し、うち15羽を1カ月後の7月に親鳥とともに放した。だが、10月の調査では2羽しか確認できなかった。

福田さんは「北岳はキツネやテンなどの影響が大きいと見ており、試行錯誤しながらライチョウにとって良い環境を取り戻す」と話し、今夏から3年間、捕食動物を捕獲する試みを行うとした。

人工飼育や高山帯で繁茂し出したイネ科植物の刈り取りなどの保護対策も紹介した。

養成講座は山梨、静岡、東京の各会場に続いて5回目で、長野県で開くのは初。これまでに約240人が認定を受けているという。この日、受講者は認定証を交付されてサポーターに認定された。「県ライチョウサポーターズ」にも登録された。

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