茅野市「水稲作付」5年で35ヘクタール減

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茅野市の水田利用の現状と将来予測

茅野市の2016年産水稲作付面積は845ヘクタールで、11年産から5年で3・98%、35ヘクタール減っていることが、市農業支援センターと県諏訪農業改良普及センターの調査で分かった。担い手の見通しが立っていない「耕作者不明」の水田が今後増大する可能性も指摘し、集落営農組織が果たす役割に期待を寄せている。

茅野市では転作作物のそばや、園芸品目の野菜、花、果樹がほぼ横ばいで推移する一方、水稲は農業者の高齢化や担い手の減少、米価の下落などで減少が続く。失われていく「労働力」と、増加する「管理すべき農地」、集落の「機械・施設」のバランスをいかに保ち、農地を守っていくかが課題という。

市と諏訪農改センターによると、営農組織のある集落では水稲作付面積が横ばいなのに対し、組織のない集落では5年で5%強減っている。集落では営農組織の必要性が認識され、刈り取りの依頼面積も増えているとして、「営農組織の活動が農地維持に一定の効果がある」とした。

「70歳以上の兼業農家の3分の1が後継者不在」となっている現状を踏まえ、10年後には「耕作者が不明でどうなるか分からない水田の面積は151ヘクタールに達する」との予測を示した。その上で「営農組織の役割は段々大きくなる」と指摘。機械や作業を共同化する現在の組織から「自ら農業経営をする組織に形を変えていく必要がある」とし、経理の一元化や法人化に向けた検討を呼び掛けた。

農改センターは「行政に言われたから、 補助金があるからやる集落営農組織ではいけない。 どうしたら次世代に安心して無理なく農地を引き継げるのか。一緒に考えていくことが大切」としている。

市農業支援センターによると、市内には集落営農組合が10組合、農事組合法人が笹原、湯川、塩之目の3地区にある。10組合を合わせた地権者は1022人で、加入者は852人(加入率83・4%)。水稲作付面積の46・8%を組合が刈り取っている。

調査は市と県が合同で昨年10~12月、5組合を対象に聞き取り方式で行い、▽農地(水田)の利用状況▽農作業・機械の状況▽労働力・オペレーターの状況▽料金・経営の状況―などを尋ねた。

組合関係者からは「耕作できない水田は役員が管理しているが限界に近い」「今後、高齢の家で農地が維持できるか心配」「農地を貸して離農する人が出てきた」「コンバインを自力で更新するのは難しい」「(担い手として)定年帰農者が参加してくれるのを願っている」などの声が寄せられた。

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