2017年03月12日付

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インターネットで注文した商品が、送料無料で翌日には手元に届く。配達の時間帯指定も細分化され、現在の宅配便のサービス向上は目を見張るものがある▼国土交通省によると2015年度の宅配便取扱個数は、37億4500万個。対前年度比3・6%増加した。20年前の1995年には11億8900万個だったが、当時と比べて3倍以上になった。同省は、インターネットを利用した各種通信販売の需要拡大を増加要因に挙げている▼こうした中、宅配最大手の会社が料金の値上げと時間帯指定サービスの見直し検討に入った。取扱量が急増し、ドライバー不足が深刻になるなど、サービス維持が困難になっている状況を打開するのが目的。値上げすれば、消費税増税時を除き、27年ぶりという▼宅配便の利用者の中には、おおよその感覚で時間帯を指定する人もいるようだ。報道番組で「留守ならばまた届けてもらえばいい」と答えていた若者が数多くいた。こうした再配達業務の増加も、サービス維持を難しくしているという▼周囲を見渡しても、インターネットで買い物をする人が以前よりも確実に増えている。街中でも宅配業者のトラックや荷車を多く見るようになった。宅配が便利になった半面、今後は採算性最優先のために過疎地や離島などが切り捨てられることが心配だ。物流システムは、生産者と高齢者などの弱者を結ぶ命綱だからである。

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