2017年03月13日付

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朝一番、茶の間で新聞を開く―。一般家庭ではごく当たり前だった風景がじりじりと減りつつあるという。人々にとって必要な情報を提供し、事実を掘り起こし、わかりやすく説明して問題提起する機会が奪われつつある。「時代の流れ」では片付けられない▼日本新聞協会の調べ。一般紙とスポーツ紙を合わせた発行部数は、1997年が5377万部、2016年が4328万部と約1049万部の減。毎年2~3%ずつ減っている計算だ。1世帯当たりの部数も、08年から1・0部を割り込んでいる▼一方、総務省が16年に発表した「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」のメディアの信頼度で「全部信頼・大部分信頼できる」は新聞が68・6%と最も高く、次いでテレビの62・7%。インターネット(ネット)は29・7%で雑誌は16・7%だった▼数字だけでは推し量れきれない背景はあろう。だが、今や人口普及率で8割、1億人を超える利用者があるネットも、信頼度は新聞の半分以下という実態が示された格好だ。普及しているからといって「全部は信頼できない」と用心する姿勢は好ましい▼活字離れが進む中で、文字が大半を占める新聞を読めと言っても、その習慣がない層にとっては苦痛でしかないだろう。しかし個々の好みとは別に、いずれもしくは今必要な情報が、その退屈な文字列にはふんだんに盛り込まれている。

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