海外の現状を知ろう 伊那で国際理解セミナー

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講演や海外視察報告を行った国際理解セミナー公開講座

国際女性教育振興会県支部(小池喜代代表)は12日、国際理解セミナー公開講座を伊那市伊那図書館で開いた。「海外事情を知ろう」をテーマに、JICA駒ケ根青年海外協力隊訓練所の清水勉所長の講演と会員による海外視察報告を行い、参加者約40人が他国の現状について学んだ。

清水所長は、青年海外協力隊員のネパール派遣やJICAネパール事務所所長を経験している。今回は「ネパールの現状」と題して現地の写真を見せながら講演。同国の課題として、社会インフラの未整備や内戦による国の発展の停滞、農村部の貧困などを挙げた。その上で、JICAが取り組んでいる民主国家への移行や環境整備、教育の質向上などの支援を紹介した。

貧困の一つとして、性別による格差拡大についても話した。農村で家事や家畜の世話などに追われる女性の映像を見せ、女性の立場を説明。男性の方が進学を優遇されることが多く、推定で数千人に上る女性が人身売買されているとした。「ネパールの女性は明るいが、まだまだ厳しい現状に置かれている」と格差の深刻さを語った。

海外視察報告では、2014年11月にベルギーを視察した井澤正子さん=駒ケ根市=が、同国の教育をテーマに報告した。「多言語国家で、国家として統一された教育施策がなく、子どもの個性や意思を尊重する教育を行っている」と強調。各学校で教材や細かな指導法を決めることができ、学区制や偏差値がないため、子どもが自由に学校を選べるとした。大学は一部を除いて入学試験がなく、学費が低額だと長所を話す一方、「大学卒業への道のりが厳しい表れ」などと退学する学生の多さを説明した。

公開講座は、多くの人に他国について学び、日本の現状を見直してもらおう―と5年ほど前から、松本市を中心に行っている。上伊那地方では初めて開いた。

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