2017年03月17日付

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その色は、世界的な名声を受けた江戸時代の陶工・酒井田柿右衛門が生んだ赤絵磁器の柿色がイメージという。認知症の患者や家族を支える認知症サポーターに配られるオレンジリング。支え合いの精神が赤絵磁器のように世界に広まってほしいとの願いが込められている▼飯島町七久保小学校6年生が、認知症サポーター養成講座用のテキストを町と作った。3年生時から宅幼老所のお年寄りと交流しながら認知症について学び、14人全員がサポーターに。この経験をもとに認知症の特徴や予防策などを自分たちの言葉でまとめた。要点を押さえた分かりやすい仕上がりには驚くばかりだ▼認知症を学んだのは、お年寄りが児童の名前を覚えていないことを不思議に感じたことがきっかけだった。「はじめは『ガーン』と思った」が、「そのたびごとに関係をつくって楽しくすごそうと思った」との体験談がテキストで紹介されている。認知症に触れた際の率直な思いや、学習で理解を深めた様子が伝わってくる▼学習による児童たちの一番の変化は、クラスの仲が良くなったことだという。お年寄りや認知症への理解を深める中で、相手を尊重すること、差別や偏見の愚かさを学んだのだろう▼こうした経験をした子どもたちが育っていくことが、地域の貴重な財産になる―。町職員の誇らしい言葉に、児童らの手首のオレンジリングが一層頼もしく映った。

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