県実証実験シジミ砂浜造成 諏訪湖浄化土砂活用

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シジミが育つ諏訪湖を目指した県の実証実験で、諏訪建設事務所は、諏訪市湖岸通り5で進める新たな砂浜(試験区)の造成工事で、浄化処理を施した湖内堆積土砂を初めて活用する。上川河口部から掘り出した土砂を専用設備に通し、窒素・リンをほとんど含まない砂分を抽出。計1万平方メートルの試験区のうち、4~5月にかけて整備する4000平方メートルの区画に投入して貝類が好む環境を整える。

建設事務所は今年度まで2カ年かけ、諏訪湖の浄化対策として、汚濁物質を沈下させる「沈殿ピット」を上川河口部に設置した。台形状のピット(くぼみ)を造成する際に出た掘削土砂を、分級洗浄設備を置く岡谷市内の県有地まで運搬。窒素・リンが吸着する細粒分と、粗めの砂とにふるい分けている。

試験区は昨年11月に6000平方メートルが完成。残りの部分の造成に着手しており、浄化土砂はこの区画の上層部分に敷く。今後、沈殿ピットに貯まった土砂を堆積状況を見ながらすくい上げ、同様に分級洗浄していく方針。良質土砂を諏訪湖の環境改善のために有効活用する「地産地消」型事業と強調している。

県の実証実験は、諏訪市渋崎沖に2500平方メートルの砂浜を造成して始動。昨年12月には試験放流するヤマトシジミとは異なる淡水性シジミが同所で確認され、人工的な砂地化による成果が表れた。県水産試験場諏訪支場は、新設の試験区にも5月ごろからヤマトシジミを放流し、生残率や成育状況を調べていく。

16日には「諏訪湖アドバイザー」に委嘱される日本シジミ研究所(島根県松江市)の中村幹雄所長が、県や諏訪湖漁協の関係者らとともに新設試験区を視察。「湖底に砂を入れれば、ワカサギなど諏訪湖にとって大事な魚の生息環境も上向くはずだ。(渋崎沖より)規模が大きく、より大きな効果が期待できるのではないか」と話していた。

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