2017年03月20日付

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1967年発行だから、ちょうど50年前にまとめられた本。当時の諏訪市城南小学校の教職員が、学校行事の計画や実施について研究した成果を一冊に編集している。副題は「より楽しく、明るい、豊かな生活を築く人間育成をねらう」▼だいたい今の50、60代の世代が小学生だった時代。当たり前に行われていると思いがちだが、教育現場では行事の意義や実践について、生涯の忘れがたい子どものころの思い出になるように、人間形成の役に立つようにと研究が行われていた▼4月からの年間のさまざまな行事について、狙いや準備、指導内容、会場の配置などがまとめられている。今では見られない学芸会の項目もある。行事を通じ、学校が願う子どもの成長について、その思いが見えてくる▼年度末の今の季節であれば、例えば卒業式や新年度の入学式。卒業式の目標は「6年生への祝福と、周囲の慈しみに感謝し中学に向けた決意と希望を持たせる」といった内容。入学式は「新1年生を真心をもって迎え、不安をなくして喜びと期待を持たせる」とある▼取材した小学校の卒業式では、6年生の歌に教職員席や保護者席、来賓席でも目頭を押さえる姿があった。会場全体に響いた歌声に乗って、卒業生の決意と希望が出席した多くの人の心に伝わったのだろう。半世紀たっても、学校の願いは変わらない。4月の入学式で、1年生の笑顔が待ち遠しい。

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