2017年03月21日付

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明治維新のクライマックスともいえる大政奉還は1867(慶応3)年。今年が150周年だ。最後の将軍徳川慶喜が二条城の大広間に諸藩の重臣を集め、朝廷への政権返上を諮る場面は有名な絵画にもなり、ドラマのように浮かび上がる▼節目の年を記念し、明治維新ゆかりの21都市が「幕末維新スタンプラリー」を行っている。各地の城や歴史館などを周遊し、激動の歴史に思いをはせてもらおうという試みだ。今年の年末まで行い、二条城の大広間で記念撮影、などの賞品がある▼参加都市は京都はもちろん、倒幕の中心となった薩摩の鹿児島や長州の萩、最後まで幕府に忠誠を誓った会津の会津若松など、歴史好きにはこたえられない場所が並ぶ。その中に上田市博物館もある。ここには議会政治を提唱した上田藩士赤松小三郎をデザインしたスタンプを置いた▼上田市のホームページによると、赤松は蘭学や洋式砲術に秀でた兵学者だったが、幕府に「国会創設」の建白書を出した。坂本竜馬が起草した同趣旨の「船中八策」より早い時期とされ、先見性が改めて注目されている▼評論家の小林秀雄は「歴史を知るとは、己を知る事だ」と記した。そうでないと、歴史を学んでもただ年表の出来事をなぞるにすぎない、とも言っている。未来は分からないからこそ、過去に起きた出来事を自己や現代社会に生かさなければならないということだろうか。

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