2017年03月22日付

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太陽の黒点の観測と記録を60年以上にわたって続けているアマチュア天文家、藤森賢一さん(82)=諏訪市=が、日本天文学会から今年度の天文功労賞(長期部門)を受け、先に授賞式があった。続ける力の源は「使命感」だろうか▼太陽表面に現れる黒点は黒いしみのようにも見える。実際には周囲より温度が低いため、可視光では暗く見えるのだという。その存在は古くから知られていたが、西洋で観測が始まったのは17世紀。道を開いたのは、望遠鏡を手にしたガリレオ・ガリレイだという▼ガリレオの時代以来、連綿と続く望遠鏡を使った黒点の観測に藤森さんも寄与しているわけだ。自宅屋上の天体観測ドームで、屈折望遠鏡がとらえた太陽の像を記録用紙に投影させ、黒点の位置や形を記録する。そのデータはベルギー王立天文台にも報告している▼太陽は、活動が低下する極小期と活発化する極大期を約11年周期で繰り返している。藤森さんによると、極小期にある現在は太陽活動の活発さを示す黒点が少なく、観測時間は20分ほど。20世紀最大の太陽活動期とされた1970年前後は2、3時間かかったとか▼観測条件が変わらないよう同じ機材、同じ手法で蓄積してきたデータは、太陽活動の変化を探る上で貴重な資料となるのだろう。「体の調子が続くまで観測を続けたい」と意気込む藤森さん。その使命感を胸にますます頑張ってほしい。

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