春の山火事 乾燥時の野焼きは禁物

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県内の春は空気が乾燥し、風の強い日が多い。そんな気象条件のもとでは、火の取り扱いに細心の注意を払わなければならない。野外ではなおさらのことだ。山すそなどで野焼きした火がいったん燃え広がると、水利が悪く消防車両も近づけないため大規模な林野火災につながりかねない。

県内で発生する林野・枯れ草火災の4~5割は、例年雪解けが進む春先から5月にかけて集中する。今年も農作業の準備が始まると同時に、枯れ草などを焼く火災が県内各地で多発している。

今月19日には辰野町宮所の龍ケ崎公園近くで山林火災が発生し、約200平方メートルを焼失した。伊那市東春近、飯島町でも枯れ草を焼く火災が相次いだ。いずれも下草などを焼いた火が燃え広がったのが原因とされる。この日は県中部と南部に乾燥注意報が出ていた。幸いなことに風がなく穏やかだったため、数時間以内に鎮圧することができた。

県は5月31日まで「春の山火事予防運動」を展開中だ。今年は今月17日から4月16日までを「特別強化月間」に初めて指定した。県をはじめ市町村、各地の消防団などが連携してパトロールを強化し、農業者らに林野・枯れ草火災を出さないよう例年以上に注意喚起している。

というのも、上空から消火活動ができる唯一の県消防防災ヘリコプター「アルプス」を3月5日の墜落事故で失ったからだ。上空からの消火活動が必要になった場合は、近隣県や消防庁などに応援要請することになるが、そうした事態にならないよう徹底した予防対策と啓発活動に力を入れている。

野焼きをして火元が消えたと思っても、くすぶっていた火が風にあおられて再び燃え広がることがある。この時期は日差しが強くなり、日中は消え残りを見逃してしまう可能性もある。水をかけ、土で覆うなどして消火を完全に確認するまで目を離さず、その場所から立ち去らないこと。ましてや空気が乾燥していたり、風が強い日などの野焼き、たき火は禁物だ。

本格的な行楽シーズンを迎え、休日には山菜採りやハイキングなどを楽しむ入山者が多くなる。キャンプ地などでは火を扱う機会も増えてくるが、後始末をする際の注意を怠ると取り返しのつかない事態を招いてしまう。

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