知られざる「農業遺産」 県がマップ作成 

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完成した「信州の農業遺産」魅力ガイドと、県上伊那地方事務所農地整備課入り口の紹介コーナー

県は、地域農業を支える疎水(農業用水路)やため池、棚田について多くの人に関心を持ってもらうため、各地方事務所単位で選定した「信州の農業遺産」を魅力ガイド(マップ)にまとめ、配布を始めた。選定した遺産は113(疎水76、ため池21、棚田16)で、上伊那地方では15遺産を選び、掲載した。県は今後、小中学校や県シニア大学などに地域学習の教材としての活用を呼び掛けていく。

「農業遺産」は地域や土地改良区等からの紹介を踏まえて選定した。知られざる歴史があり、伝統や文化を育んでいたり、四季折々の景観が美しい農業施設等が選ばれているという。

A1判を蛇腹折りにしたガイドマップには、エリアごとに農業遺産を掲載。地図上に場所を示し、所在地や築造年、管理者のほか、歴史や伝えるべき魅力を写真とともに記した。9000部を印刷し、各地方事務所や市町村の窓口、道の駅などに順次配布。県のホームページ上でも閲覧できるようにする予定だ。

県農地整備課の担当者は「信州のおいしい農産物には、きれいな水を遠くから引いたきた先人の苦労や、少ない水をため、狭い農地を工夫して使ってきた歴史がある。まずは地域の皆さんに、こんなにも魅力ある農業施設が住んでいる場所の近くにあることを伝えたい」と話している。

県は来年度、「農業遺産」を観光資源として生かす方法も研究する。113の遺産の中から、見学時の安全管理が可能な場所を土地改良区などと相談して抽出し、信州の食べ物の物語として、農産物と農業遺産を結び付ける方法を検討する計画。同課では「モデルコースを作って紹介することも考えたい」としている。

魅力ガイドで紹介した農業遺産の中には、立ち入りが規制されていたり、転落防止柵が設置されていない水路やため池もあるため、見学希望者は該当エリアの地方事務所(4月以降は地域振興局)の農地整備課へ問い合わせることを勧めている(上伊那エリアの場合は県上伊那地方事務所農地整備課(電話0265・76・6816)。地域学習教材への活用等の問い合わせは県農地整備課(電話026・235・7237)へ。

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