2016年3月21日付

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「6人に1人」という数字がある。触れる機会が最近多い。平均的な所得の半分「貧困線」に満たない家庭の子どもの割合という▼子どもの貧困率は、厚生労働省の調査で2012年に16・3%と過去最悪を更新した。貧困線は122万円と聞くと、6人に1人、つまり300万人余りという数字の大きさに驚く。貧困率は上昇傾向にあり、経済格差が広がっていることも示している。中でも母子家庭などの「ひとり親世帯」は深刻で、54・6%と2人に1人を超す▼県が昨年8月行った調査から、ひとり親とひとり親家庭の子どもの声が聞こえてくる。「仕事が遅番で家事ができず仕事をしないと生活費がないので子どもといることができない」「非正規雇用で生活が安定しない」。「家にお金がないので、進学をあきらめなくてはいけないかもしれない」「お母さんが入院した時、家にずっと一人でとても困ったけど誰も助けてくれなかった」▼各地で子どもの貧困対策に乗り出す動きがみられる。県は今年度中に対策推進計画を策定する。大阪市は小中学生や園児らを対象に生活実態調査を行うことを決めた。県民所得が低く、母子家庭の割合が高い沖縄県には、100人超の支援員を政府が配置する▼今は安定した収入が保証されているとしても、離婚や病気、リストラなどさまざな事情で、あすどうなるか分からない。貧困は誰にも起こり得る問題だ。

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