楽しむ書35年の足跡 淳風会が記念誌刊行

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日展会員・審査員で月刊誌「書道生活」を主宰する吉澤大淳さん(72)=下諏訪町矢木東=に書を学ぶ女性グループ「淳風会」は、設立35周年を記念した「淳風会のあゆみ」を発刊した。精進した証しを記す会員の作品や催しなどを紹介した、同会初めての記念誌。足跡を振り返り今後も地道な活動を続ける糧とする。

淳風会の前身は1981年、諏訪市内に市民の間で生まれた「民間版・成人学級」だった。余暇時代に合わせた学びの場として18学級が開講。書道はその一つで、参加者は井上たけさんら30人ほどでスタートした。

講師はセイコーエプソンを退社し、書家として活動を始めた吉澤さん。受講者は閉講後も書に親しみたいと、吉澤さんの下で研さん。読売書法展、謙慎展、県展などに出品し、読売書法展奨励賞、同展特選、特選謙慎賞などを受賞している。現在、会員の中には読売書法会評議員、同会幹事、謙慎書道会理事などを務める人もいる。

一方、書を通した活動も広範囲に繰り広げ、中国開封市と下諏訪町で日中友好書法展を開催、現代書家の第一人者で吉澤さんの師匠・成瀬映山の文化功労者の顕彰を祝った。チリ大使を務めていた小川元さんと夫人の桂子さんが同会と縁が深かったことから、チリを訪ねて国際親善にも努めた。

記念誌には全会員をはじめ吉澤さん、成瀬さんの書を前半に、後半には81年に創刊した「書道生活」で随時取り上げた「ずいひつ 忙中閑語」の一部を収録。昭和を代表する女流俳人中村汀女のエッセーもある。また吉澤さんがプロデュースしたシドニー市でのオリンピックイベント「近代日本の書展」や、岡谷市で開いた洋画家岡本太郎らとの合同書展など、新聞記事も掲載した。

創設当初の会員で記念誌編集委員の河西翠香さんは、「発刊は歩みを振り返る機会となり、学びの積み重ねの大切さを実感した。これからも楽しむ書を続けたい」。吉澤さんは「日本文化の根幹に文字文化があると思う。地味な活動だが継続して次代につなげたい」と話している。

A4判。156ページ。問い合わせは吉澤さん(電話0266・27・4166)へ。

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