県内短観4期連続の改善 日銀松本

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日銀松本支店が3日発表した3月の県内企業短期経済観測調査(短観)によると、世界的な半導体需要の高まりや建設業の民間需要取り込みなどから、企業の景況感を示す業況判断指数は全産業で前回12月調査から9ポイント改善しプラス5となった。4期(12カ月)連続の改善で、プラス水準となるのは2015年6月以来1年9カ月ぶり。3カ月後の先行きはプラス3を見込んでいる。

短観結果を踏まえた県内の金融経済動向(月例調査)も同時に発表した。業況判断指数が大幅に改善したことから、県内全体の景気判断は前回2月の「緩やかな回復基調にある」から「緩やかに回復している」に引き上げた。

県内短観によると、製造業は前回調査から12ポイント上昇のプラス7。中国をはじめ世界的な半導体需要の増加で関連企業の設備投資が上向いた。国内外の自動車関連も拡大傾向という。先行きでは、引き続き設備投資期待があるものの、一部に好調な受注への一服懸念も聞かれ1ポイント改善のプラス8となる見通し。先行きも含めトランプ政権への懸念による下方修正は無かった。

非製造業も、5ポイント改善のプラス3で4期ぶりのプラス水準。建設業で病院や工場などの大型民間工事が増加、リニアをはじめとする大型インフラ投資も動き出している。例年並みの積雪でスキー客も増加したが、大河ドラマ「真田丸」効果が剥落し宿泊客が減少するなど、まだら模様。先行きは、春闘の賃上げが伸び悩むもとでの個人消費の弱含み、マイナス3と6ポイント悪化する見通し。

また、雇用人員判断指数は製造業で不足超が拡大し、バブル崩壊直後の1991年11月以来の水準が続いている。

岡本宜樹支店長は、「海外需要の拡大で、はっきりとした回復基調がうかがえる。県内は輸出関連の割合が大きいくメリットを享受している」といい、しばらくは期待できるとの見通しを示した。一方で人手不足感には「スムーズな流れを妨げる要因になるのでは」と懸念も表し「海外情勢は引き続き不透明感がある」と注視を促した。

調査は3カ月ごとに行い、対象258社の回答率は98.8%。業況判断指数は、景況感が「良い」と答えた企業の割合から「悪い」と答えた企業の割合を差し引いた数値。

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