2017年04月08日付

LINEで送る
Pocket

個人的に最近はまっているのは「お仕事小説」。仕事、会社などをテーマや舞台にした小説を指す。出版社が特集を組んだり、ネット上で読書好きが紹介したりしているから、何がしか読まれた方も多いと思う▼原田マハさんの「風のマジム」もその一つ。太平洋に浮かぶ沖縄県の離島・南大東島を舞台に、那覇市の民間企業の一派遣社員だった女性が「沖縄産のラム酒を作りたい」一心で社内ベンチャー制度に応募し、夢を実現させていく実話がモデルだ▼南大東島は伊那市の農産物直売所を拠点に民間交流を続けており、取材で市民訪問団の一員として島を訪れたことがある。歓迎会で島民が自慢するラム酒に酔い、旧飛行場を改装した工場を見学し、お土産に「コルコル」と名付けられたラム酒も買ってきた▼島の魅力を体感していただけにこの小説の面白さが倍増した。と同時に、強い信念や願いが物事の成功の第一歩なのだと改めて感じた。こんな思いを抱いたのは、ちょうど岡谷市の中央通りで新たな商業会組織を立ち上げようという動きを取材していたからだ▼先ごろ開かれた話し合いでは、新たに空き店舗を活用して創業した若い世代を先頭に組織づくりに向けて準備を進めていくことになった。中央通りににぎわいを取り戻す―。強い願いを信念に変えて、知恵を絞っていくべき課題である。行政や地元商業者のみならず市民の参加もほしい。

おすすめ情報

PAGE TOP