変わり行く宮田村 撮り続けて60年

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完成した写真集を手にする加藤さん

宮田村南割の元村職員、加藤勝美さん(81)が、60年にわたり撮り続けてきた村の歩みをまとめた写真集「ふるさと宮田」が完成した。自然や街並み、人々の暮らしなど、多彩な村の姿を捉えた写真約900枚を掲載。昭和30年代から現在まで、宮田村の移り変わりを紹介している。

加藤さんは20歳ごろ、「高度経済成長期で変わり行く村の姿を写真に残そう」と役場勤務の傍ら撮影を始めた。自家用車は持たず、掛かる経費をフィルム代や現像代に回し、村内を歩いて撮りためた。これまでリバーサルフィルムに納めた写真は2万5000枚余に上るという。

写真集は、子どもたちがスケートを楽しむ田んぼリンク、多くの人が繰り出した天竜川のザザ虫漁、役場の旧庁舎、スキー客でにぎわう宮田高原といった懐かしい光景を掲載。村中心部の街並みは昔と今の写真を並べた。家族でのみそ造りや蚕飼育、各神社の祭り、数年越しで撮った数々の高山植物の写真もある。いずれも、加藤さんがレンズを通して見つめ続けた郷土への思いが、村の貴重な記録資料となっている。

加藤さんをはじめ村職員有志らでつくる「ふるさと郷育応援事業実行委員会」が、県の地域発元気づくり支援金を活用して刊行。A4判、186ページ。300部作成し、200部を村に寄贈した。村は村内の図書館、小中学校、金融機関などに配布する。実行委員会では今後、増刷分を希望者に販売する予定。

11日は加藤さんが村役場を訪れ、小田切康彦村長に写真集を手渡した。村長は「村の宝。多くの人に見てほしい」と感謝。加藤さんは「村の尊い自然や伝統ある文化を、写真集が次の世代につなげる役目を果たせたらうれしい」と話していた。

問い合わせは事務局の村教育委員会(電話0265・85・2314)へ。

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