赤石商店の蔵が映画館 単館系作品を上映

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敷地内にある蔵を改修して設けた映画館

伊那市東春近のゲストハウス「赤石商店」が、敷地内にある蔵を改修し、小さな「映画館」をつくった。「赤石シネマ」と名付け、年数回のペースで、大手が配給しないような単館系の作品を上映していく考えで、5月に初の上映会を開く。1月からは食堂の営業を始めたほか、今後も店舗などを設ける構想もあり、宿泊にとどまらない「複合施設」として発展させていきたい考えだ。

ゲストハウスは埋橋智徳さん(32)、幸希さん(32)夫妻が昨年3月にオープン。もともとは幸希さんの祖母が住んでいた家で、20年ほど空き家になっていたが、宿泊施設に再生した。定員13人で、赤石山脈(南アルプス)にちなみ赤石商店とした。

埋橋さんによると、市内に映画館はあるが、単館系の作品の上映場所がないため、物置になっていた蔵の2階部分を改修し映画館として活用することに。暗くて壁が厚く、大きな音を出せるというメリットを生かした。柱を補強し、床を張り替え、100インチのスクリーンとプロジェクターを設置。客席はソファを置いて10席を設けた。

最初の上映作品に選んだのは、田中トシノリ監督のドキュメンタリー映画「スーパーローカルヒーロー」。広島県尾道市で風変わりなCDショップを営む「ノブエさん」が身銭を切りながらミュージシャンを支援したり、東日本大震災の避難者支援に奔走したりする姿を追う。

埋橋さん夫妻が長野県に来る前に見た思い出の作品で、当初は出演しているミュージシャンが目当てだったというが、「この時は長野でゲストハウスを始めることを決めていて、不器用ながらも小さな行動を起こしていく普通のおじさんの姿に共感した」(智徳さん)という。

上映日は5月20、21、25日の3日間で、時間は午前10時、午後1時30分、同4時30分、同7時の1日4回。20日の4回目の上映後には田中監督のあいさつがある。25日の2回目は子ども連れの母親限定。この2回は会場が食堂となる。参加費は一般1500円、学生、子ども連れの母親限定上映1000円。定員は赤石シネマ10人、食堂25人。予約者を優先する。

智徳さんは「何かを始めたくてムズムズしている人や、何かに踏み切れないでいる人を後押ししてくれる映画。そんな小さな旗揚げのきっかけになれば」。幸希さんは「ゲストハウスがオープンして1年。宿泊だけでなく、いろいろなことが楽しめる複合施設として発展させていきたい」と意気込んでいる。申し込み、問い合わせは赤石商店(電話0265・96・0370)へ。

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