2017年04月14日付

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仕事や生活の中心が諏訪市になって、ユスリカという虫の存在を強く認識するようになった。諏訪湖周辺では、大型種の成虫が発生する時期になると壁などにびっしり張り付く。諏訪湖の浄化が進み、幼虫の餌となる植物プランクトンが減ったことが一因とみられ、かつてのような大発生は影を潜めたというものの、その光景に驚いた▼ある人は「やる気のない虫」と称している。手で払うと、ぼとぼとと地面に落ちてのそのそ動いている。飛んでいる姿は積極的な目的があるというより、止まる所をとにかく探しているといった感じだ▼そのくせ諏訪湖畔ばかりでなく、かなりの高台までやって来る。気が付くと室内に入り込んでいる。はたくとつぶれやすく、洗濯物などを汚すから厄介者ではあるが、なかなかに侮り難い▼その一方、幼虫やさなぎはワカサギなどの餌になり、成虫は子育てにいそしむツバメなどの餌になる。本紙に以前連載されていた「ミジンコ先生の諏訪湖学」では、「ユスリカは諏訪湖の食物連鎖の中で重要な役割を果たしている」と紹介されている▼人にもそれぞれの役目がある。新年度がスタートし、入学や入社、異動などで日々ががらりと変わり、戸惑いや「こんなはずでは」との挫折感を覚える人もいようが、自分ができることを誠実にやっていくことだと思う。そこに喜びや達成感を見いだすことができるかもしれないから。

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