ふるさと納税返礼品 伊那市が独自基準発表

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伊那市は17日、ふるさと納税への返礼品に関する総務省の通知を受け、今後の運用方針を発表した。通知に従い返礼品の調達価格を寄付額の3割以下になるように見直すとともに、家電は調達価格が10万円未満とする独自の基準を設けた上で継続する方針を明らかにした。これを受けて市は3月末から一時停止していた寄付金の申し込みを18日から再開する。

総務省の通知は返礼品をめぐる自治体間の競争の過熱に歯止めを掛ける狙い。寄付額に対する返礼品の調達価格の割合(返礼率)を3割以下とする目安を示すとともに、換金性が高い商品券や、資産性が高い家電、家具、貴金属などは「制度の趣旨に反する」として返礼品として贈らないよう求めた。

同市は返礼品の家電が人気で寄付額を伸ばしてきた経過があり、総務省通知の「資産性」に着目し、今後の対応を検討。法人税法施行令の規定では調達価格が10万円以上は備品(資産)、10万円未満は消耗品として区分されているとし、これを根拠に独自の基準を設けた。

これに基づき調達価格が10万円を超える液晶テレビ、カメラ、オーブンレンジなどは取り扱いをやめる一方、10万円未満のブルーレイレコーダーやロボット掃除機、ハードディスクなどは継続する。また、外国製のコードレス掃除機や空気清浄機能付きファンヒーターなどは「地域経済への貢献度が低い」として取りやめるとした。

この結果、同市の返礼品は従来の約160品目から約100品目となる。市は今後、地域資源を生かした体験型ツアーなど新たな返礼品の導入も検討する。

白鳥孝市長は市役所で開いた記者会見で、総務省の見直し方針について「都市部に集中する金を地方に分散するという方向は正しかったが、ひずみも大きくなってきた。小さい者同士が争う形になっている。本来の制度の姿に戻す軌道修正」と冷静に受け止めた。「影響は当然あると思うが、財政的には別の財布だ」と強調した。

その上で、「通知には従う」とする一方、家電の取り扱いについては「市内では昔から抵抗器やコンデンサーなど弱電の産業が盛んで、多くの製品に使われている」と説明。返礼品の調達も地域の小規模な電気店が加盟する組合を通しているとし、地方を応援するという制度の趣旨には反しないとの認識を改めて示した。

同市の2016年度のふるさと納税の寄付額は約72億円。返礼品にかかる経費は5割弱としていた。

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