シジミ育つ諏訪湖実証実験 第2砂浜が完成

LINEで送る
Pocket

諏訪湖に完成した1万3500平方メートルのシジミの「第2実験場」。来月から試験用のヤマトシジミを放流する=諏訪市湖岸通り5

シジミが育つ諏訪湖を目指した県の部局横断事業(実証実験)で、県諏訪建設事務所が諏訪市湖岸通り5の沖合で進めていた砂浜の造成工事が完了した。造成規模は、同市渋崎沖に整備した「第1実験場」の5・4倍に相当する1万3500平方メートル。浄化処理を施した湖内堆積土砂を区画内の一部に敷いて有効活用したほか、魚類のすみかにもなる構造の砂浜侵食防止施設(木工沈床)を沖合に試験施工した点も特徴だ。

県水産試験場諏訪支場(下諏訪町)は5月から、二つの実験場に試験用のヤマトシジミを放流。11月までの間、2カ月に1回の頻度で生存率や成育状況を調べる。

「第2実験場」は諏訪赤十字病院前に位置。流入河川や河口付近ですくった土砂を用いて遠浅の形状にし、貝類が好む環境を整えた。総事業費は8000万円。諏訪湖の浄化対策で、上川河口部に汚濁物質を沈下させる「沈殿ピット」を造成した際に出た掘削土砂も、分級洗浄処理を施した上で7000平方メートルの区画に投入した。

建設事務所によると、砂の流出を防ぐための木工沈床は沖に3基設置し、いずれも長さは10メートル。大きさの異なる玉石がそれぞれの木枠の中に詰め込まれており、隙間にできた空間を魚類が生息場所として利用する。

第1実験場(2500平方メートル)では昨年12月、試験放流種とは異なる淡水性シジミの自然定着が確認され、人工的な砂地化の効果が表れた。

諏訪湖漁協によると、第2実験場周辺はかつてシジミが採れた場所で、藤森貫治組合長は「規模が大きく、波の動きによる酸素供給がより期待できる。いい成果を得て砂浜の範囲を拡大してほしい」と事業効果を期待。諏訪湖アドバイザーを務める日本シジミ研究所(島根県松江市)の中村幹雄所長は「湖底に砂を入れれば、魚類にとってもプラスになる」と話している。

おすすめ情報

PAGE TOP