諏訪東理大公立化 推薦入試に「地域枠」

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来年4月公立化後の諏訪東京理科大(茅野市)のあり方を協議する第3回公立大学設立準備委員会(委員長・唐澤範行理事長予定者)は21日、茅野市役所で開き、入学定員300人のうち62人分の「地域枠」を推薦入試に設け、地元出身者の入学を促進することを確認した。入学料は地元出身者に配慮する「地域差」を設けず、一律の入学料を設定する方針を了承した。

地域枠は、既存の長野、山梨両県の指定校制推薦枠(今春入学者49人)をベースに再構築。周辺公立大の動向を踏まえて入学定員の約2割とし、諏訪地方高校出身者の「地域枠1」を12人、県内高校出身者の「地域枠2」を40人、長野、山梨両県の「専門高校・総合学科枠」を10人とした。学科別だと情報応用工学科、機械電気工学科それぞれ31人。高校で推薦できる人数は地域枠1が各学科2人以内、それ以外は枠ごとに各学科1人とした。

入学料をめぐっては1月に開いた前回準備委で、地元高卒者の県外流出抑制や公立大を設立する諏訪6市町村の財政負担を考慮し、地域差を設けて地元出身者に配慮する案をまとめた。しかし、その後に市町村長から、公平に学生を募ることで優秀な人材が国内外から集まり、大学の魅力向上や地域の活性化につながるといった意見が出ていた。

準備委は入学料を一律にすることを了承したが、野村稔委員は「入り口は平等に門戸を開放することで良いが、地元枠や奨学金などの地元優遇策は必要だ」と指摘。前回地域差に違和感を呈した今井誠委員も、諏訪地方の高校から今春入学した学生が15人(約4%)だったことを懸念し、「地域産業の発展には若い人材が必要」と地元学生の増加対策を求めた。

入学料の上限額は国立大標準額と同じ28万2000円(現行は28万円)とした。授業料(年額)も国立大標準額と同じ53万5800円とする。現行は工学部が87万円で、さらに私学特有の施設設備費26万円が必要になる。実質的な学費は113万円で、公立化に伴って60万円近く減る見通しだ。

このほか、 成績優秀学生の給付型奨学金や授業料減免といった新制度を含む公立大の経済支援制度案が示された。また、大学や一部事務組合、市町村といった実施主体が未定の「想定案」として、諏訪地方の 企業に就職した学生への奨学金返還補助や、成績優秀な地元出身者への給付型奨学金制度が提案された。

入学料などの協議結果は、27日に開く諏訪東京理科大学公立化等検討協議会に報告され、正式に決まる見通し。

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