伊那市空き家バンク 片付け、リフォーム補助拡充

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伊那市の白鳥孝市長は23日の定例会見で、移住希望者らに空き家情報を提供する「空き家バンク登録制度」の物件登録を促すため、高遠町、長谷地区と市が指定した「田舎暮らしモデル地域」の富県新山、長谷溝口の両地区を対象に、来年度から登録支援制度を強化すると発表した。空き家の家財道具の片付けやリフォームを補助する補助制度を拡充して所有者の負担を減らすほか、新たに登録物件の賃貸・売買契約成立時に所有者へ報奨金を支給。モデル地域では定住支援策を強化し、若者の転入、定着を図る。

空き家バンク登録制度は人口増加策の柱として2011年2月、高遠町、長谷地区を対象に新設。昨年秋からは全市に対象を拡大した。これまでに46件の登録があり、2月末現在で約30件の賃貸・売買契約が成立している。ただ問い合わせに比べ登録物件が少ないことから条件が合わないことも多く、物件の確保が課題。13年1月に空き家の家財道具の片付けやリフォームを支援する補助制度を導入したが利用は4件にとどまっていることから、所有者の負担軽減につながる支援制度の拡充を検討してきた。

今回の見直しでは、空き家の家財道具搬出や清掃に対する補助の対象にモデル地域を加え、上限額を10万円から15万円に拡大。空き家の増改築や修繕に対する補助もモデル地域の補助内容を高遠町・長谷と同水準に引き上げ、経費の10分の2以内、上限150万円とした。廃屋の取り壊しについても10分の1以内、上限10万円を助成する。

さらに、登録物件の所有者を対象に、賃貸や売買の契約が成立した際に10万円の報奨金を支給する制度を新設。遠方に住む所有者は盆や正月の帰省時の使用を理由に登録をためらうケースが少なくないといい、帰省の際に市内の宿泊施設を利用できる宿泊補助券を半年ごとに1万円分、最大3年間を新たに交付する。

このほか、モデル地域を対象に設けている空き家取得補助金、定住助成金、通勤助成金、出産祝い金も高遠町、長谷地域と同程度に拡充。空き家取得補助は10分の1以内・上限75万円を10分の2以内・上限150万円とする。定住助成金はIターンのみとしていた対象にUターンを加え、Iターン移住世帯への助成金額を7万5000円から15万円に増額、Uターン移住世帯は10万円を支給する(単身世帯はそれぞれ約半額)。通勤助成金は10キロ以上の通勤を条件に上限月額5000円、出産祝い金は第1子3万円、第2子5万円、第3子7万円にそれぞれ増額する。

新設、拡充を合わせた各支援策の事業費は計約4800万円。

白鳥市長は「利用できる空き家があれば移住者は増える」とし、登録支援制度の対象を来年度中にも市内全域に拡大させる考えを示した。

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