市政課題 対話意識 金子諏訪市長1期目折り返し

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2015年5月1日に諏訪市長に就任した金子ゆかり氏(58)が、1期目の任期折り返しを迎える。JR上諏訪駅前開発に関連する市民懇談会を開いたり、旧東洋バルヴ諏訪工場跡地を含む駅周辺一帯の将来構想を考える「駅周辺市街地あり方検討会」を設置したりと、市民らとの対話を意識して課題に向き合う姿勢を見せる。ただ、駅周辺市街地の具体像はまだ見えていないのが現状。人口減少に歯止めがかからない中、市民からは取り組みの加速を求める声も聞かれる。

「時間軸を意識し、早く動いてほしい。30年後のベストより5年後のベターを考えなければ、街が駄目になる」。3月中旬に開いた駅周辺市街地あり方検討会。委員の岩波寿亮・諏訪商工会議所会頭は「駅舎の橋上化」を念頭に、スピード感をもった対応を求めた。

活性化が課題の駅周辺市街地に関する検討会は金子市長が掲げる公約の柱だ。昨年度だけで4回開くなど議論自体は加速し、市長も委員の意見集約を踏まえ昨年7月の会合で「駅舎橋上化の研究」に言及。今年3月には旧東バル跡地の活用について「産業や観光振興、雇用拡大につながる活動の拠点がふさわしい」と一歩踏み込んだ。ただ、いずれも研究や検討を進めている段階で、具体的な姿は見えていない。

金子市政になって関与を強めている駅東口の民間開発にも積極的な姿勢を維持する。4月26日には市設置の公共スペースが入る新商業棟3階の床を市で購入する方針を表明。開発区域でマンションと入居者用駐車場以外の土地は事業者と共有名義で所有するとし、「地権者として関与する」との姿勢を見せる。

駅周辺市街地の検討会をこれまでに3回ほど傍聴した同市中洲の女性(55)は、旧東バル一帯や駅前開発の検討について、「前市政の時はほとんど動いていなかったので、議論に入ったことは妥当」と一定の評価をする。一方で仲間との会話ではあまり話題に上らないとし、「市の動きが市民に伝わっていない。市政報告会を開き、直接説明するべきではないか」と考える。

市は、駅前開発の公共スペースを市が所有することで公共施設の総量削減へ駅周辺の既存施設のあり方を検討する必要性があるとする。同市板沢地区に建設を計画する諏訪湖周3市町の焼却灰最終処分場問題を含め住民合意に時間を要する課題が多い。施策実現のスピード感と住民合意をどう両立させて市政運営を進められるか、手腕が問われそうだ。

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