中尾歌舞伎応援イベント 後藤監督が講演

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農村歌舞伎への思いを講演する後藤監督

今春で活動を休止した伊那市無形文化財の指定を受ける中尾歌舞伎を応援するイベントが29日、長谷中尾座で開かれた。伊那谷の農村歌舞伎を題材にした映画「Beauty」の後藤俊夫監督が「農村歌舞伎への思い」と題して撮影のエピソードを講演した。

後藤監督は「Beauty」の制作費について、「3億3千万円のうち、5千万円が地元からのカンパだった。結局は赤字だったがどうしても撮りたかった」と解説。映画の特徴を「背景にグリーンや紅葉、冬の雪など伊那の自然を出した」と述べた。

主人公が戦争のトラウマに苦しむシーンを取り入れたヒントを「イラク戦争の帰還米兵30万人のうち、3万人がPTSD(心的外傷後ストレス障害)を抱えていると聞いた」とし、クライマックスで主人公がぶざまに踊る場面を「美しさとは姿、形ではなく魂」とした。

活動休止の中尾歌舞伎保存会について「ここにしかないせりふ回し、所作がある。親兄弟、先輩から教わって長い間つないできた。日本の伝統文化の中で希少」とエールを送り、大鹿歌舞伎を例に「行政が支援できないか」と投げかけた。

イベントでは「Beauty」の上映と保存会の小道具の展示もあった。中尾歌舞伎を学習に取り入れる長谷中学校1年を含めた約140人で会場が埋まる盛況ぶりで、関心の高さをうかがわせた。

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