土用は岡谷産ウナギ 市内で養殖、初出荷へ

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ウナギが養殖されているビニールハウス内の水槽

「うなぎのまち」としてPRする岡谷市で養殖されたウナギが土用の丑に向けて初めて出荷される見通しとなった。昨年3月に仕入れた稚魚は順調に育ち、体長50~60センチほどに成長。市内のうなぎ店や川魚店でつくる「うなぎのまち岡谷の会」とも連携し、”岡谷産ウナギ”の提供を通じて、さらなる盛り上げにつなげたい考えだ。

同市でのウナギの養殖は、建設業の武井茂夫さん(48)らが3年ほど前から始めた。「うなぎのまちにどうして養殖業者がいないのか」との疑問がきっかけだったという。試験養殖を経て、昨年から本格的に養殖に着手した。県内では唯一の試みで、同市川岸の武井さんの会社近くに借りたビニールハウス内に水槽を設け、ニホンウナギの稚魚約1万匹を飼育してきた。

寒さが厳しい地域でも年間を通して水温(28度)を保つため、温水を通すパイプを水槽内に張り巡らし、水槽は断熱材で囲んで熱が逃げないようにした。いずれも建設業の技術を生かし、ほぼ自前で整えた。ウナギの成長に応じて水槽も増設し、現在は計5基に。各水槽にはろ過装置が取り付けられており、水を浄化して循環させる仕組みで「省スペースでの過密飼育」(武井さん)を実現した。

体長5センチほどだった稚魚は50~60センチ、重さ200グラムほどまで成長。生育状況に多少ばらつきはあるものの、出荷できる段階となった。武井さんは「岡谷にうなぎを食べに訪れる人が増えることが一番の目的。うなぎのまちの盛り上げにつながればうれしい」と話す。ただ、どのような形で売り出していくかは手探りの状態で「うなぎのまち岡谷の会」と相談中という。

今年4月には稚魚約1万匹(2キロ)を新たに仕入れ、来年に向けた飼育も始めた。絶滅危惧種に指定されているニホンウナギは資源保護のため稚魚の量が厳しく管理されている。大幅な増産は見込めないが、武井さんたちに割り当てられている稚魚2・6キロまで飼育を増やす計画だ。

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