2017年05月16日付

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「農業後継者不足が深刻化している」。そんな声が聞かれる一方、新規就農を目指す若者が増えている。田んぼや畑で髪を茶色に染めた現代風の若者を目にするのも珍しいことではなくなってきた。相も変わらず3K職場は不人気だが、高学歴の若者たちが生活の糧として農業を選択する。何が若者たちを農業へと駆り立てているのだろうか▼八ケ岳山麓で就農した30歳代前半男性に話を聞く機会があった。男性は脱サラ組で、借地でさまざまな野菜を栽培。「ぼろ儲けする気はなく家族が食べていけるだけ稼げれば」とスローライフを楽しんでいた▼なぜ今農業なのか。食に対する安全性への意識の高まり、バイオテクノロジーの進展、環境問題解決としての農業が広がり、若者に生活基盤を築く学問として農業を捕らえる考えが浸透してきたことが背景にあるのではないか▼内閣府の「農山漁村に関する世論調査」で、都市部住民の約3割が農山漁村に定住をしてみたいと回答。特に20歳代男性の関心が高かった。田舎のわれわれには分からない都会で暮らすストレスもあるのだろう▼若者就農者の増加は、国の施策等で全国各地に農業法人が増え、受け入れの間口が広がったことも後押ししているのだろう。自治体も人口増対策や遊休農地解消として積極的に新規就農者を支援するなど、その受け入れ態勢はかつてないほどに充実してきていると言えそうだ。

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