蓼科高原映画祭20回で期間拡大 企画案発表

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日本映画界の巨匠、小津安二郎監督(1903~63年)が晩年の仕事場にした茅野市で行う「第20回小津安二郎記念・蓼科高原映画祭」の組織・実行合同委員会は16日夜、市役所で初会合を開き、映画祭の企画案を発表した。節目の今回は例年の2日間から9日間に期間を拡大し、小津監督ゆかりの映画人とともに歩みを振り返り、小津作品と蓼科の魅力を共有するイベントを繰り広げる。

映画祭は9月16~24日、茅野市民館と新星劇場を主会場に開く。ゲストには元小津組プロデューサーの山内静夫さん、小津作品に出演した香川京子さん、司葉子さん、岩下志麻さんを招待。蓼科に山荘を持った俳優の佐田啓二さん(故人)を父に持つ中井貴惠さんも招き、小津監督や蓼科の思い出を語ってもらう。

上映作品は、小津映画が「東京物語」「秋刀魚の味」「小早川家の秋」「生れてはみたけれど」。中井貴一さん主演の「グッドモーニングショー」や、小津監督を敬愛する山田洋次監督の「家族はつらいよ」、是枝裕和監督の「海よりもまだ深く」、諏訪地方で撮影された「バースデーカード」、アニメ「この世界の片隅に」なども上映し、「映画三昧」(実行委)の9日間とする。

このほか、新星劇場で「シネマデイ(映画の日)」や、子育て中の女性向けに託児を設ける「ママシネマ」を行う。市民館では小津作品「お早よう」を親子向けに上映する。小津映画の音楽を楽しむコンサート、小津監督が愛した地酒「ダイヤ菊」の20周年記念お猪口の販売もある。

蓼科・夏の小津会や短編映画コンクール、監督居酒屋などの恒例企画も展開。事業費は倍増の2000万円。収入には市補助金1000万円、協賛広告350万円、県地域発元気づくり支援金270万円、チケット売上240万円などを計上した。

映画祭は1996年に現顧問の北原克彦さんの提案を受け、茅野市観光連盟(当時)が井上和男監督などの協力を得て研究を進め、長野冬季五輪があった98年に第1回を開いた。その後、市民ボランティアを中心に実行委員会を作り、小津家や松竹、日本映画監督協会、地元経済界などの支援を受け回を重ねてきた。

初会合には役員など約45人が参加。松竹出身で特別顧問の松本行央さん、小津監督のめいの小津亜紀子さんと田所祐子さん、オフィス小津の徳永英明さんも出席。組織実行委員長の柳平千代一市長は「ご支援をいただいた多くの人たちに感謝を込め、思い出に残る映画祭にしたい。たくましく成長する方向性を位置付ける年にしよう」と呼び掛けた。

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