2017年05月26日付

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上伊那地方の南部に飛来しているブッポウソウのつがいは今頃、抱卵期に入っているかもしれない。長年保護観察活動を行っている県希少野生動植物保護監視員の小口泰人さん=駒ケ根市=によると、今季の飛来数は、記録が残る1990年以降では最多になりそうだという▼帰巣性の強い鳥とされ、記録上過去最多の営巣が確認された昨季のつがいや、巣立った若鳥が戻ってきているとすれば当然のことだろう。中川村を中心とした地域は今や県内一の繁殖地だが、警戒心が強く、個体数そのものが少ないために、普段の暮らしの中ではまず見ることがない▼県天然記念物で絶滅危惧種のブッポウソウの剥製を、県上伊那地域振興局が6月1日、伊那市荒井の県伊那合同庁舎内で公開するそうだ。衝突死した個体を許可を得て剥製にしてあったもので、展示のために所有者から県が貸し出しを受ける▼剥製ですらなかなか見る機会がない鳥だ。写真や映像だけでしか見たことのない人も、双眼鏡を介して見ていた人も、間近で見れば、想像で理解していた大きさや羽の輝きをじかに感じ取れるはずだ。今回は同じく絶滅危惧種のクマタカの剥製も観察できる▼管理上の問題から開庁日一日だけの公開になるそうだ。写真や解説のパネルなど、一緒に展示される資料もありそうで、子どもたちにも環境を学ぶいい機会になると思うのだが、平日だけなのが惜しい。

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