電力でつながる世田谷区 高遠さくら発電所

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高遠さくら発電所に設置された交流記念パネル。中島副知事や保坂世田谷区長(右から3番目)らが除幕した

4月から本格稼働している県企業局の高遠さくら発電所の竣工式が30日、伊那市高遠町の現地であった。発電した電力は「信州発の自然エネルギー」として、東京・世田谷区の41の区立保育園に販売。地方の広域自治体から大都市の基礎自治体へ電力を送るという全国初の形態だ。式典には保坂展人・世田谷区長も出席。電力のつながりを機に県や伊那市と今後、「人と人の交流」を進めていくことを誓い合った。

高遠ダム下流域の水量維持のために放流している水を有効活用。水圧鉄管の先に水車式発電機を設置、発電機を覆う建屋を建設した。総事業費は約5億円。最大出力は180キロワットで、年間発電量は一般家庭350世帯分の消費電力に相当する125万キロワット時を見込む。

「天下第一」と称される高遠城址公園の桜にちなんで命名した。電力は丸紅新電力とみんな電力(東京)を通じて区立保育園に販売。県企業局は売電収益の一部を県民のための施策に活用し、顧客の電気料金から還元される「応援料」を用いて電力購入者向けの発電所見学ツアーなどを行う計画でいる。

県企業局の小林利弘公営企業管理者は「信州発自然エネルギーとして大都市に売電することで、大都市と未来志向の連携を図り地方創生に貢献したい」とあいさつ。「世田谷区の園児や保護者、区民の皆さんと、電気が結ぶ新たな交流が始まることを歓迎している」と式辞を述べた。中島恵理副知事、伊那市の白鳥孝市長も人口89万人以上の世田谷区との交流に期待した。

県と世田谷区の交流記念パネルも除幕され、市は地元産の木で作った積み木を世田谷の保育園に贈った。保坂区長は「世田谷の子どもたちが信州の素晴らしい自然に触れる交流もぜひ始めたい」と強い意欲を見せていた。

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