キッズウイーク 効果を疑問視する意見も

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果たして政府の思惑通りに事は運ぶのだろうか。全国の小中高校で夏休みなどの一部を別の月の平日に割り当て、自治体ごとに新たな大型連休を創設する「キッズウイーク」制度のことである。連休の分散化と保護者の有給休暇取得を促す狙いで、政府が2018年4月から導入する方針を打ち出した。だが、世論は否定的な意見が多い。効果を疑問視する声も上がっている。

キッズウイークは、市町村教委の判断で公立小中高校の夏休みや冬休みを5日間削り、その5日分を別の月の月~金曜日に振り替えて、前後する土、日曜日と合わせて9連休とすることを想定している。政府が推進する「休み方改革」の一環であり、私立学校にも協力を求めるという。家族が向き合う時間を増やすことで、地域の観光振興にも役立てたい―との思いが背景にあるようだ。

政府は、子どもの休みに合わせて親が有給休暇を取得できるよう経済界にも協力を呼び掛ける方針というが、仕事の都合で休めるとは限らない。子育て中の親の有給取得が優先され、子どものいない世帯や独身者が休みを取りにくくなるのではないか。職場内に不公平感を生じさせる懸念も指摘されている。

休日の分散化構想が持ち上がったのは、これが初めてではない。2010年に観光庁が音頭を取り、全国を五つのブロックに分けて大型連休を分散化する案が検討された。導入すれば交通機関や観光地の混雑が緩和されるうえ、雇用創出にもつながり、2・9兆円の経済効果が得られるとした。だが、産業界を中心に世論の大ブーイングを受けて撤退を余儀なくされた経緯がある。

今年2月にスタートした「プレミアムフライデー」も、導入当初の輝きを急速に失いつつある。毎月最終金曜日に仕事を早く切り上げ、週末の余暇を楽しんでいる会社人は一部に限られている。盛り上がりを見せているとは、お世辞にも言い難い。

「休み方改革」を推進するには有給休暇の取得率向上が欠かせない。政府が掲げる「2020年までに70%とする」とした数値目標を達成すれば、休日の分散化はおのずと実現する。キッズウイークの導入が果たして有給取得を促す呼び水となるのだろうか。

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