原村産ワインの夢 日達さんブドウ栽培に奮闘

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自分の畑で採れたブドウで仕込んだワインを持つ日達さん

ワイン用ブドウの栽培に適しているとされる長野県―。近年は山梨県と並び日本のワインをリードするまでになっている。日照時間が長く、収穫期の昼夜の気温差が大きい県内は良質なブドウが収穫できることから、各地でワイン用ブドウ栽培の取り組みが広がる。八ケ岳山麓に位置する標高1000メートルを超える原村でも、「原村産オリジナルワイン」を夢見る日達俊幸さん(58)=同村原山=が、ワイン用ブドウの栽培に奮闘している。

アカデミーに1年通い習得

日達さんは、学校卒業後に会社勤めをしていたが、30歳のころに原村の実家の農業を継いだ。当初はトルコキキョウなど切り花栽培をしていたが、12年ほど前からホウレンソウ栽培に切り替えた。

しかし親から受け継いだ農地はホウレンソウを作るだけでは持て余すため、他の作物の栽培を検討。空いていた農地は水利が悪い土地のため、乾燥に強い作物をと考え、ワイン用ブドウに注目して栽培を開始した。

3年前から、払沢にあるほ場でブドウの苗木の定植をスタート。深く考えずに始めたものの、栽培ノウハウがないため苦労の連続。そこで昨年、東御市の日本ワイン農業研究所(アルカンビィーニュ)が主催する「千曲川ワインアカデミー」に1年間通い、ブドウ栽培やワイン作りの基礎を習得した。

現在、約30アールのほ場で、約850本のブドウを垣根仕立てで栽培。品種はワイン用ブドウでは最高クラスとされる「カベルネソーヴィニヨン」、白ワインの原料となる「シャルドネ」「ソーヴィニヨン・ブラン」など複数種類で、八ケ岳の気候風土に適した品種を選定中だという。

試験的に醸造 出来「まだまだ」

昨年、伊那市のワイナリーに依頼し、初収穫したブドウで試験的に初めてのワインを醸造した。「正直、売り物になるまでにはまだまだ」と出来には不満そうだが、自分で育てたブドウで造ったワインをうれしそうに掲げた。

周辺にはブドウ栽培について相談できる人がいないため、アカデミーで一緒に学び、同じ夢に向かって県内各地で頑張っている仲間の存在が大きな支えだという。

今後は現在の3倍ほどまで栽培面積を拡大し、オリジナルワインの製品化を目指す。「最終的には原村にワイナリーを立ち上げるのが夢。遠い夢になるかもしれないが、村の観光振興のため一役買いたい」と目標を掲げる日達さん。ワイン好きの妻と畑に立ち、夢に向かって歩を進めるという。

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