2017年06月13日付

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タレントで俳優の風見しんごさんは10年前、当時小学校5年生だったまな娘を交通事故で亡くした。自宅を出てわずか数分、距離にして100メートルほど離れた交差点。通学途中をトラックにはねられた▼事故現場に駆けつけた風見さんを絶望が襲った。心は真っ暗になってふさがった。〈神様連れて行くなら、どうか僕を連れて行ってください。命なら差し上げます。今からでも間に合いますか。僕の命ではダメですか…?〉。著書「えみるの赤いランドセル」にある▼今年、県関係の空の事故が相次いだ。一つは3月の消防防災ヘリコプターの事故。もう一つは今月初め、富山県の北アルプスでの小型機墜落。前者では搭乗していた消防防災航空隊員9人を失い、後者の事故では諏訪地方在住者を含む4人が命を落とした▼亡くなったのはいずれも20~50歳代の人たち。これから地域社会を引っ張っていく世代で、自ら家庭を持ち、両親もまだ健在な人たちが多かったろう。痛ましい空の事故である。ご家族の悲痛さを思えば、言葉がない▼もう決して起きてほしくない事故である。風見さんの長女が亡くなった交差点は事故から9年後、学校や地域の働き掛けで、安全な歩車分離信号に切り替わったそうだ。事故の再発を防ぐにはまず原因をしっかり調べるのが肝要だろう。今回の空の事故もどれだけ時間がかかっても原因究明、そして対策をと願う。

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