下水熱で冷暖房 諏訪日赤に導入へ

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県が定めた下水熱利用の第1号となる諏訪日赤。流域下水道は湖周の市道に埋設されている

県は22日、民間事業者が流域下水道の下水管を使って下水熱を利用できる関係要領を定めた。この新しい仕組みを使った県内最初の事業が諏訪赤十字病院(諏訪市)で計画されていることが同日、分かった。下水の水温を、再生可能エネルギーとして活用するシステムの導入。同病院は、院内の空調設備に利用して冷暖房費など経費削減につなげたい考え。来春の設備稼働を目指している。(倉本敦)

下水道管内の底部に採熱管を設置し、下水熱をヒートポンプシステムを通じて空調に利用する。2015年の改正下水道法で、民間事業者も下水道施設を使って下水熱の利用が可能になった。今回の同病院での事業計画が、県の関係要領制定を後押しした。

計画の事業者で、エネルギー関連事業を展開するシーエナジー(名古屋市)や県の担当者によると、下水熱を利用するのは同病院施設の近くに埋設されている下水道管。このうち、県が管理する流域下水道管(直径2メートル)の約50メートル区間の底部に、直径1センチほどの細い採熱管を100~200本設置する。

着工は9月からを予定。設置工事はマンホールから行い、下水道利用に支障がないよう対象区間をバイパスの管路をつなぐなどし、時間帯も考慮しながら進めるという。

同社によると、計画には諏訪市の下水道管(同25センチ)の利用も合わせて見込んでおり、現在、市へ申請中。熱量は一般家庭の150世帯分程度が確保される見通しで、空調設備全体で必要な3、4割が見込まれるという。

下水熱のほかに、地中熱も併用してシステムを稼働させる計画。

県生活排水課によると、下水の水温は20度前後で、年間を通して外気との温度差を利用することができる。利用される流域下水道管の区間は、推計で1日約6万立方メートルの下水が流れているという。

同課は「これまで利用されていない新たなエネルギー。省エネやCO2削減に大きな効果が期待できるのでは」と、流域下水道管路での下水熱活用を提案している。

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