2017年06月25日付

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まだ14歳の中学生。将棋プロデビューしてから公式戦負け無しの28連勝で、将棋界の歴代連勝記録1位に並んだ藤井聡太四段。頭の中はどうなっているんでしょう▼将棋のプロというだけで常人とは懸け離れた頭脳の持ち主だと思ってしまうのに、プロになったばかりの少年が“天才”ぞろいの先輩棋士を次々破る快進撃には驚嘆するばかり。しかも、連勝を伸ばすにつれて注目が集まる中での重圧を感じさせない集中力。28連勝の感想を「本当に思ってもいなかったので非常に幸運でした」と話した謙虚さにも好感が持てる▼将棋は駒の動かし方くらいは分かるものの定跡や戦法となるとさっぱりながら、勝負師が真剣に競う対局の雰囲気が好きだ。かなり前のこと、テレビで生中継を始めたタイトル戦。棋士の立ち居振る舞いに興味をそそられた。一人が席を立ったかと思うと、もう一人もいなくなり、画面には記録係がぽつんと残されている。長考場面では盤上を凝視している方の手番かと思いきや、どこからか席に戻ってきた方の手番だったことも▼終盤の局面で繰り出される一手に、ある種の極限状態に置かれた人間の可能性を感じたこともある。冷静に判断できるはずの解説者にも思い付かない妙手。当事者でないとたどり着けない境地があるのだろうか▼29連勝の大記録が懸かる対局は26日。藤井四段と相手の増田康宏四段の好勝負を期待したい。

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