諏訪大社下社秋宮神楽殿 原案図面見つかる

LINEで送る
Pocket

諏訪大社下社秋宮神楽殿の図面と両角さん

下諏訪町の旧家に残されていた江戸時代の古図面が、諏訪大社下社秋宮神楽殿の建築に向けた原案図面とみられることが分かり、社寺建築彫刻の立川流関係者でつくる調査委員会が25日、町内で調査結果として発表した。秋宮神楽殿の建築図面はこれまで存在が確認されておらず、調査委は「当時を知る貴重な資料」としている。

図面は町内で老舗旅館「桔梗屋」を経営する両角萸美さんが保存。両角さんの祖父政人さんが、縁戚で江戸時代に下社付きの大工棟梁を務めた三井家の建築図面をまとめたつづりの中にあった。

縦67センチ、横93センチの厚手の和紙に、建築物の正面図が描かれており、調査委では形や彫刻などから建築物が立川流による秋宮神楽殿の20分の1の図面と断定。完成度の高さから、立川流二代目棟梁立川和四郎冨昌が描いたと考えられる、とした。

図面では、実際は見えにくい位置にある部材を違う場所に配置して描き込むなど細部で完成形と差異が見られ、調査委は「下社付き大工の三井家に対して、建てようとする神楽殿を分かりやすく説明するプレゼンテーション用図面だったのではないか」と推測した。神楽殿は1835(天保6)年の落成。図面は着工前に描かれたとみられる。

調査委員で立川流六代目棟梁の立川芳郎尚冨さん=愛知県半田市=は「秋宮神楽殿の原案図面という高い価値と同時に、立川流の歴史の一部を解き明かす資料になる」。所蔵する両角さんは「貴重なものであり、三井家直系にあたる県外在住のいとこの名で諏訪大社に寄贈することを考えたい」と話している。

おすすめ情報

PAGE TOP